親が老人ホームに入所した沖縄の空き家、3,000万円控除は使える?入所前後の利用を確認

親が老人ホームに入所してから、沖縄の実家は空き家になった。その後に相続して売るとき、いわゆる「相続空き家の3,000万円控除」は使えるのでしょうか。
亡くなる直前に実家に住んでいなかった、という理由だけで対象外にはなりません。ただし、入所の理由と施設の種類、入所前後の家の使い方を確認する必要があります。入所した事実だけで自動的に適用される制度でもありません。
判断するのは「亡くなる直前」だけではない
通常、特例の対象となる家は、相続開始の直前まで被相続人が一人で住んでいたことなどが条件です。国税庁は、要介護認定等を受けて一定の老人ホーム等に入所していた場合には、入所前に住んでいた家も、追加の要件を満たせば対象になり得ると説明しています。
そこでまず、入所直前の実家に誰が住んでいたか、いつ建築されたかを確認します。対象となる家屋は昭和56年5月31日以前の建築で、区分所有建物登記がなく、入所前に本人以外の居住者がいなかったものに限られます。沖縄のRC住宅でも、構造だけで対象・対象外は決まりません。

入所時の認定と施設の種類を確認する
「老人ホーム」という呼び方だけでは、税法上の対象施設か分かりません。国税庁が示す要介護・要支援認定等の要件と、入居・入所した施設の種類を確かめます。認定の判定時点は、実家を離れて施設に入る直前です。
介護保険の被保険者証や認定通知、施設の入所契約書などを探してください。途中で別の施設へ移った場合も、入所先と時期のつながりを整理しておくと市町村への確認書申請が進めやすくなります。
入所後、家を誰かが使っていなかったか
入所で空き家になってから相続直前まで、実家が本人の物品保管などに使われ、事業・賃貸・本人以外の人の居住に使われていないことも要件です。時々の片付けと、親族が住み始めたことは同じではありません。実際の利用履歴を曖昧にせず確認します。
電気・水道・ガスの契約名義と使用中止日、本人宛ての郵便物、施設側の外出・外泊記録などは、状況を確かめる手掛かりになります。家財を急いで全て処分する前に、必要な記録を残しておく方がよいでしょう。
売却後の要件も別に残る
入所前後の条件を満たしても、それだけで控除が確定するわけではありません。相続後から売却までの利用状況、売却代金、譲渡の期限、耐震性や解体の方法、確定申告など、通常の空き家特例の要件も確認が必要です。2026年現在、制度の対象となる譲渡期間は2027年12月31日までです。控除は譲渡所得から最高3,000万円で、2024年以降の譲渡で取得した相続人が3人以上なら最高2,000万円となる場合があります。
建物を残して売るか、買主が引渡し後に取り壊すかという期限の論点は、売却後解体と相続空き家特例の記事で別に整理しています。この記事の焦点は、亡くなった時点ですでに入所していた親の実家が、そもそも対象家屋になり得るかです。

確認書を取る前に、入所から相続までを一枚に
物件所在地の市町村へ申請する「被相続人居住用家屋等確認書」は、確定申告に添付する資料の一つです。確認書の交付が、税務署による特例適用の保証になるわけではありません。家の所在地、建築年月、入所前の同居者、認定日、施設名、入所日、相続日、家の利用状況を時系列で整理して、必要書類を市町村と税務専門家に確認してください。
沖縄空き家買取センターでは、建物を残した売却と解体を伴う売却の条件を比べる前に、登記・建築年・利用状況を整理できます。税額や適用可否は税理士・税務署へ確認する前提で、まず物件の状態を分かる範囲でご相談ください。

