沖縄の空き家を解体するとき、アスベスト調査は小さな家でも必要?80㎡は「報告」の線です

宜野湾市のRC住宅と市街地を望む沖縄の実景

沖縄の空き家を解体する見積もりで「延べ床面積が80㎡未満だから、アスベストの調査は不要です」と言われたら、そのまま契約する前に確認が必要です。

結論から言うと、建築物の解体では規模にかかわらず石綿(アスベスト)の事前調査が必要です。80㎡という数字は、一定規模以上の解体工事で調査結果を行政へ報告する基準です。調査そのものを省略できる境界ではありません。

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80㎡未満でも、石綿の事前調査は必要

沖縄県は、解体等工事では工事の規模や建物の構造にかかわらず、アスベスト含有建材の有無を事前に調査する必要があると案内しています。厚生労働省の石綿総合情報ポータルサイトも、解体・改修部分のすべての材料について、規模の大小を問わず事前調査が必要と説明しています。

石綿事前調査は規模を問わず必要で80平方メートルは結果報告の基準であることを示す図

「木造だから対象外」「小さな平屋だから調べなくてよい」とは限りません。屋根材、外壁材、軒天、床材や接着剤など、見た目だけでは含有を判断しにくい建材もあります。まず設計図書などによる書面調査と現地での目視調査を行い、判定できない建材は分析または石綿含有とみなして工事方法を決めます。

80㎡は「調査結果を報告するか」の基準

建築物の解体部分の延べ床面積が80㎡以上なら、元請業者は事前調査の結果を原則として電子システムで報告します。調査で「石綿なし」と判断された場合も報告対象です。

一方、80㎡未満ではこの規模要件による結果報告の対象外でも、事前調査は残ります。見積書で「調査」と「行政への結果報告」が一つの項目になっていると誤解しやすいため、業者へ分けて説明してもらうと判断しやすくなります。

調査する人の資格と、発注者への報告書を確認する

2023年10月以降に着工する建築物の解体・改修工事では、建築物石綿含有建材調査者など一定の要件を満たす人が事前調査を行う必要があります。元請業者には、調査結果を発注者へ書面で報告する義務があります。

  • 誰が事前調査を行い、どの資格を持っているか
  • 書面調査と目視調査の費用が見積もりに入っているか
  • 分析が必要になった場合の追加費用と判断方法
  • 石綿が見つかった場合、除去費用を再見積もりする条件

この4点を契約前に確認しておけば、着工直前に調査費や除去費が追加され、解体計画を組み直す事態を減らせます。

空き家解体で石綿調査から見積もり確定までを進める順番

石綿が見つかったら、先に壊すのではなく工法と届出を組み直す

調査で石綿含有建材が確認された場合は、建材の種類に応じた飛散防止措置が必要です。吹付け石綿、石綿含有断熱材・保温材・耐火被覆材などの除去等では、作業開始の14日前までに届出が必要となる場合もあります。

所有者が自分で建材を割ったり、調査前に一部だけ撤去したりすると、粉じん飛散だけでなく適切な調査を難しくします。残置物の片付けとは分け、壁・天井・床・屋根など建材に触れる作業は元請業者の確認後に進めます。

解体するか未定でも、調査込みの見積もりと現況売却を比べられる

石綿調査が必要だからといって、所有者が必ず解体してから売る必要はありません。調査・分析・除去・建物本体の解体費を分けて見積もり、古家付きの現況売却と手取りを比較する順番です。

補助金を検討する場合は、交付決定前の契約が対象外になる制度もあります。那覇市の解体補助金については、契約前に確認する順番を整理した記事も参考にしてください。

沖縄の空き家は、解体契約の前に現況のまま相談できます

沖縄空き家買取センターでは、建物を残したままの買取と、解体後の売却を比較できます。石綿調査の有無が分からない見積書でも、項目を一緒に整理します。解体契約や建材の撤去を先に決めず、現在ある資料と写真からご相談ください。

参考資料

この記事を書いた人

田端 宰のアバター 田端 宰 まぶい不動産 代表

まぶい不動産代表|空き家の専門家
5年間、法律事務所の相続分野での経験をもとに、「住まいの再出発」をサポート。沖縄の相続によって空き家になってしまった不動産を中心に、他社が敬遠する困難な現場の原状回復における責任者を務める。現場で培った知見をもとに、空き家に関する法的な注意点について解説。不動産価値の毀損を最小限に抑える独自のサービスを展開。特殊清掃から、空き家の売却活動まで一気通貫したサポートを行なっている。

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